囲碁のプロ棋戦にも様々な棋戦がありますが、
やはり有名どころでは七大棋戦(七大タイトル)ですね。
今回は、
この囲碁七大棋戦(タイトル)の序列についてまとめておきたいと思います。
囲碁七大タイトルの序列はどうなっているの?
日本国内に多くのタイトル戦がありますが、
代表的なのは七大棋戦と言われ7つのタイトルが存在します。
この7つのタイトルは、
どのようにランク付けされているのか?気になりますよね。
まず間違いなく上位3つなのが、
三大タイトルと言われている『棋聖戦・名人戦・本因坊戦』です。
これら3つは、
持ち時間8時間かつ2日制の碁になっております。
持ち時間8時間や2日制というのは、
国際戦ではほぼ無いでしょうから珍しいですよね。
日本の伝統でしょうか?
この三大タイトルに関しては、
以下の序列であるという認識で間違いないようですが、
問題となるのが七大タイトルにおける残り4つのタイトルです。
- 棋聖
- 名人
- 本因坊
ネットで検索してみると、、、
本因坊の次の序列は『十段』だ!という情報もあれば『王座』だ!という情報もあります。
日本棋院の公式情報として、
七大タイトルの序列はこうです!という情報を見たわけではないのですが、
日本棋院や関西棋院のプロ棋戦情報を見ると、同順になっているので、
プロ棋戦の序列は以下で間違いないのでは?と思います。
- 棋聖
- 名人
- 本因坊
- 王座
- 天元
- 碁聖
- 十段
各タイトル戦の賞金は、
年々減っているタイトルがあったりで、
過去にはちょっと順位が違ったようですが
今は、上記序列と賞金額は一致しています。
つまり、序列が上のタイトルほど優勝賞金が高くなっています。
三大タイトルを獲得されることは凄いですが、
だからと言って序列で一番下に当たる十段のタイトルがショボいわけではないですよね。
囲碁のプロ棋士の先生方が、
本気で戦われて1年で1人しか獲得できないタイトルですから、
賞金や序列の差こそあれど、素晴らしい結果であることに変わりはありませんね。
タイトル戦がプロ棋士の昇段条件に関係している
七大タイトルの序列と合わせて気になるのが、
プロ棋士の先生方の昇段条件ですね。
現在の段位の決め方は、
一昔前とちょっと違うようです。
まず、
昇段するには3つの方法があります。
- 対象棋戦における勝数による昇段
- 年間の賞金ランキングによる昇段
- タイトル獲得、挑戦、リーグ入り等による昇段
1つずつ詳しく見ていきましょう!
1.対象棋戦における勝数による昇段
多くのプロ棋士がこの条件によって昇段するようですが、
対象となる棋戦における通算勝ち星数によって昇段することが出来ます。
段位 | 必要勝利数 |
初段から二段 | 30勝 |
二段から三段 | 40勝 |
三段から四段 | 50勝 |
四段から五段 | 70勝 |
五段から六段 | 90勝 |
六段から七段 | 120勝 |
七段から八段 | 150勝 |
八段から九段 | 200勝 |
例えば、
他の昇段条件を抜きにして考えた場合、
初段から四段になるには、通算120勝する必要がある。というわけです。
更に、
ここで知っておくべき点は
女流棋戦は対象棋戦に含まれていない。という点です。
(意外と知らないですよね^^;私だけ?)
日本棋院のホームページによると対象棋戦は以下の通り
- 棋聖戦
- 名人戦
- 本因坊戦
- 王座戦
- 天元戦
- 碁聖戦
- 十段戦
- 新人王戦
- 竜星戦
- 桐山杯
- 広島アルミ杯
- おかげ杯
- SGW杯中庸戦
- 三星火災杯(本戦のみ)
- LG杯(本戦のみ)
- 農心杯
- 春蘭杯
- 百霊杯(本戦のみ)
- 夢百合杯(本戦のみ)
- グロービス杯
- 新奥杯(本戦のみ)
- ワールド碁チャンピオンシップ
- 国手山脈杯
- 天府杯
国内のタイトル戦と国際戦が対象なので、
女流棋戦での戦績は反映されません。
そのため、
2021年9月現在女流五冠である藤沢里菜さんは、
タイトルを持っているにも関わらず、まだ五段なんですよねー。
2.年間の賞金ランキングによる昇段
続いての昇段条件は、
1年間(1月~12月)の賞金ランキングによる昇段になります。
ここで言う賞金ランキングは七大棋戦が対象。
- 初段から二段:2名
- 二段から三段:2名
- 三段から四段:2名
- 四段から五段:2名
- 五段から六段:2名
- 六段から七段:1名
ちなみに、
通算勝ち星数によって昇段された棋士の先生は、
その年に賞金ランキング上位におられたとしても賞金ランキングによる昇段からは外されてしまうようです。
3.タイトル獲得、挑戦、リーグ入り等による昇段
最後は、
最も難しい昇段条件であろうタイトル獲得等について紹介していきます。
まずは、
【七段昇段条件】
- 王座戦、天元戦、碁聖戦、十段戦:いずれかにおいて挑戦者となる
- 桐山杯、竜星戦:いずれかにおいて優勝する
- 棋聖戦、名人戦、本因坊戦:いずれかにおいてリーグ入りする(棋聖に関してはSリーグ入のみ)
続いて、
【八段昇段条件】
- 王座戦、天元戦、碁聖戦、十段戦:いずれかにおいて1回優勝する
- 棋聖戦、名人戦、本因坊戦:いずれかにおいて挑戦者となる
- 国際棋戦:いずれかにおいて1回準優勝する
【九段昇段条件】
- 王座戦、天元戦、碁聖戦、十段戦:いずれかにおいて通算2回優勝する
- 棋聖戦、名人戦、本因坊戦:いずれかにおいて1回優勝する
- 国際棋戦:いずれかにおいて1回優勝する
いやー、
どの昇段条件を見ても
恐ろしく難易度が高いですよねー。。。
とは言え、
初段から一気に九段になる可能性もあるわけですから、
夢のある条件と言えますね。
若手棋士の方で、
既に七段、八段、九段の方は、
3番目の条件で昇段される方がほとんどだと思います。
また、
3番目の条件を目指して日々研鑽されているとも言えますね。
ということで、
七大タイトルの序列と
段位の昇段条件についてまとめてみました。
この記事へのコメントはありません。